KATOスタンダードSXの解体新書
本記事については、一部当方の認識違いがあり、記事の内容を訂正しております。
(2023/10/9訂正)
KATOスタンダードSX露太本線スペシャルで改造された、KATOスタンダードSXが届きました。
しかし、KATOスタンダードSXの基板面の解析が行われていませんでしたので、
早速解体しました。
(注1)スタンダードSのアダプターを流用することは出来ません。
スタンダードSのアダプターの出力は、AC(交流)15Vです。
スタンダードSXの入力は、DC(直流)13.5V/17Vです。
無理やり繋いでも、そのままでは動きませんよ。
また、パワーパックや車両が壊れても責任持ちませんよ。
(注2)KATOスタンダードSXは、発振周波数105kHzのPWM方式を採用していることは、
解析済みです。
また、出力をショートさせると保護回路が動作し、
インジケータが緑から赤に変わります。
ショート解除してもその状態を保持、リセットボタンで復帰します。
ハイパーDと同様なラッチ回路が入っている事がわかっています。
こちらが、KATOスタンダードSXの外観です。
ケース上面に4ヶ所、ネジがあるように見えますが、これは単なるデザインで、
実際のケースのネジはこれではありません。
DCジャックには、13.5V/17Vと記載されています。
中心ピンは、2.1mmの標準的なものではありません。
2.5mm標準DCジャックが使用されています。
以前の記事でも公開している通り、
純正以外のACアダプタを使用する場合には注意が必要です。
DCプラグ変換プラグ 2.1mmメス⇔2.5m
2.5mmプラグ⇔2.1mmジャック DC変換ケーブル
などが必要です。
出力は、0〜12V/0〜16V 1.2Aとなっています。
なお、これは、純正のACアダプタを使用した場合です。
分解の手順ですが、
まずは、ケース下側の4箇所のゴムを外します。
すると、ケースを固定しているネジが現れます。
ネジを外し、ケースを慎重に分離します。
ケース上側の基板とポイントスイッチ専用接続スナップがコードで接続されており、
ポイントスイッチ専用接続スナップは、ケースの下側に固定されていますので、
思いっきり開けると、このコードが千切れてしまいますので注意が必要です。
基板自体は、ケースの上側に軽く固定されているだけですが、表側のつまみがありますので、
このつまみを外さないと、基板のパーツが固定されている面を見ることが出来ません。
ちなみに、つまみは、ゆっくり上に引っ張ると外れます。
外れ難い時は、マイナスドライバなどで、つまみの下から押し上げるようにすると、外せます。
つまみを2ヶ所外したら、VRとロータリーSWを固定しているネジを外します。
ケースの上側を外したところです。
基板のパーツ面を見ると、U1 10393と刻印されているのは、コンパレータです。
ここでPWMの元となる信号を発振しています。
保護回路用に使用されています。
そして、Q1、Q4のE100BN刻印は、MOSFETのようです。
→ Q1は保護用のMOSFET、Q4はモータードライブ用のMOSFETです。
Q2は、形状からするとMOSFETか、リセットICのようです。
LEDに接続されていますので、リセットICの可能性が高いかな?
→ Q2は保護動作時の赤LEDドライブ用のMOSFETです。
Q3も形状からするとMOSFETか、リセットICのどちらかだと思います。
→ Q3は保護回路のトランジスタです。
PWM信号はU3(高周波)とU2(低周波)で作っています。
どちらもTC7S14(シュミットインバータ)です。
また、最近の製品は、私の所有している製品とは、プリント板のパターンが少し異なっているとの情報がありました。
とらきちくんさん、情報ありがとうございました。
なお、改造を行うと、メーカーの保証は受けられなくなりますので、
くれぐれも自己責任でお願いします。
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本文に注釈を追記しました。
また検索用にキーワードを追加しておきました。
投稿: oomori | 2018年8月 1日 (水) 23時50分
スタンダードSXの回路について、少し勘違いされているようなので記しておきます。
U1はコンパレータですが、PWM用ではなく保護回路用に使っています。Q4はモータードライブ用のMOSFET、Q1は保護用のMOSFETです。(型番は同じです。)Q2は保護動作時の赤LEDドライブ用のMOSFETです。Q3は保護回路のトランジスタです。
PWM信号はU3(高周波)とU2(低周波)で作っています。どちらもTC7S14(シュミットインバータ)です。 最近入手して当方で分解したものと少しプリント板のパターンが少し異なっています。何か理由があって改版されていると思いますが、使われている部品はほぼ同じに見えます。以上、ご参考まで。
投稿: とらきちくん | 2023年10月 9日 (月) 15時27分
とらきちくんさん、訂正ありがとうごうざいます。
改めて、記事を見て、間違いに気づきました。
U1のコンパレータでは発振はしないですね。
TC7S14(シュミットインバータ)による発振ということですね。
記事を修正しておきます。
ありがとうございます。
投稿: | 2023年10月 9日 (月) 16時07分